拾い読み健康本⑲
◎拾い読み健康本⑲
◎健腸生活のススメ 日経プレミアシリーズ 辨野義己著
東京の知人が最近しきりと口にする。「検便をやったほうがいいよ。血便が出たらすぐ大腸の内視鏡検査を受けるんだな」。この50代の酒飲み男は、かくして大腸がんを発見した。幸い転移はなく、内視鏡手術により悪性ポリープを摘出して命拾いをしたのだった。
腸内細菌の研究者として知られる著者はこう言う。「便は体の健康情報の『お便り』、そして便所は体の健康情報の『お便り所』なのです」。血便という赤信号が出る前に、なすべきことがあるというのだ。
そもそも、なぜ便なのか。著者によると、大腸は第2の脳と呼ばれるほど重要な臓器で、あらゆる病気の発信源になっている可能性が高いという。腸内環境を、確認できるのが便というわけだ。
まず色である。「黄褐色、黄色がかった色が健康的」で、「緑がかったり、黒ずんでいると、悪玉菌が増殖している危険性があります」。悪玉菌は発がん物質などの有害物質をつくり、対して善玉菌は腸内環境を改善させて、免疫力を高める。次は「におい」だが、トイレで「くさい」と感じたら、腸内環境が悪化しているという。「刺激臭や悪臭があれば腸内で悪玉菌が支配していることが考えられます」。ウンチはくさいは当たり前ではなく、要注意信号なのである。
そこで、ビフィズ菌や乳酸菌などの善玉菌を増やさねばならない。発酵乳製品と植物繊維を加えた食事をとれば、ウンチはくさくならないそうで、「食育」より「糞育」は、著書の言葉である。(次回は6月上旬にアップ予定)
